DSPワイヤレス9軸モーションセンサ

DSPワイヤレス9軸モーションセンサ

 モーションセンサは一般的には,慣性センサ(3軸加速度センサと3軸ジャイロセンサ)と3軸地磁気センサを組み合わせた9軸センサと呼ばれるものが一般的です.これらのセンサはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術の発展とともに小型化し,無線技術などあわせて普及しつつあります.

加速度センサ

 この中の加速度センサは,その名の通り,加速度を計測するセンサです.加速度は,速度を時間微分した物理量で,その速度は変位(位置)を同様に時間微分した物理量ですから,加速度は変位を時間で二階微分した物理量と言えます.単位は[m/s^2]です.
 その加速度は動きに変化を与えるときに生じます.止まっている物体や,一定の速度で運動している物体の速度が変化するとき(つまり,加速したり,減速するとき)に,生じます.
 ここで,加速度センサを電車の中に置いておきます.すると電車の外から観察すると電車の発車後に加速し,電車の中にいる人はそれを椅子などから力として感じます.このような直線運動の加速度を並進加速度と呼びます.

 次にもう少し複雑な運動を想像して見ます.野球のバットの先に加速度センサを取り付けてみましょう.バッティングではバットを回転させますが,そのとき,もし純粋に回転運動だけしていると,バットの長軸方向(半径方向)には,向心加速度(または反作用に遠心加速度)が作用します.バットがすっぽ抜けないようにしっかり握っているのは,この向心加速度によって生じる向心力をバットに作用させないと,すっぽ抜けて飛んでいってしまうからです.

 これ以外に作用する加速度として,バットの回転方向(長軸方向に垂直な方向)には角加速度という加速度が作用します.また,運動していなくても,重力加速度が常に加速度センサに作用しています.

ジャイロセンサ

 ジャイロセンサは角速度センサとも呼ばれ,角速度を計測するセンサです.角速度とは回転の速度を表し,1秒間に何度(°)回転するかを表すときは,[dps: degree per second]という単位がよく使用されます.科学技術計算では[rad/s](1秒間に何ラジアン回転したかを示す単位)が使用されますので,単位がdpsの値にπ/180をかけることで(円周率 π=3.14156...)単位の変換ができます.

地磁気センサ

 地磁気センサは地磁気の向きを3次元の向きとして測るセンサです.地磁気の向きは地球上の位置で変わりますが,



日本のあたりでは,おおよそ北北西の方向に,斜め下向きに突き刺さるような方向に向いています.この地磁気ベクトルの向きを測るのが地磁気センサで,センサのXYZ軸への射影の大きさと向き(XYZ成分)を計測します.



図のように,もしXY軸が水平になるようにセンサを水平面に置き,X軸を北向きに合わせると,地磁気は図のような方向を向きます.この地磁気ベクトルのXYZ成分を計測するのが,地磁気センサです.もしセンサの向き変われば(センサが回転すれば),地磁気の向きも変わるので,その情報を参考に角度などを算出します.3次元の角度は最低3つの変数で表すことができますが,地磁気センサはこのうち2つの変数の情報しか得ることができないので,地磁気センサだけで,完全にセンサの向きを知ることはできないことに注意をしてください.


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DSPワイヤレス9軸モーションセンサ

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約100㎡(10m x 10m)のスペースがある計測スタジオをレンタルいただく事で、DSPワイヤレス9軸モーションセンサを使用して運動計測、身体計測を行うことができます。


福岡計測スタジオ

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