マットスイッチ

マットスイッチ


DSPワイヤレスアナログ電圧データロガーに接続、もしくは、フォースプレートDAQ計測アプリケーションを用いることで、他のDSPワイヤレスセンサー等と同時計測可能なマットスイッチセンサーです。
接地/離地の信号をON/OFFの電圧として検知することができるため、センサーとしての使用はもちろん、同期信号としての使用にも用いることが可能です。



DSPワイヤレスセンサやフォースプレートを使っての計測時、記録映像は普通のビデオカメラでの録画で満足ですか?
様々な角度から撮影するのに、何度も複数のビデオカメラの録画・停止の操作をするのは煩わしくありませんか?
計測に使用するPCがビデオカメラから離れていて、ビデオカメラの操作に行くのが面倒ではありませんか?

この「マルチアングル録画」が、そのような問題を一気に解決します!!



何を容易に実現できますか?


このソフトウエアでは、Windowsソフトウェアから複数のiPad/iPhoneを制御して録画することができます。
複数のiPad/iPhoneを同時に、しかもリモートで制御できるので、さまざまなアングルで撮影したい際に大変便利です。
限られた計測の時間を有効に活用し、後からの解析も行いやすくなる、非常に便利なオプションです。WindowsソフトウェアとiOSアプリのセットになります。



※録画された各動画を一つの動画にするには、別途ソフトウェアが必要です。


NI DIAdem

python言語を用いたスクリプト処理が行えるように大進化!
計測データの管理、大規模分析からレポートの自動生成までを行える多機能データ処理ソフトウェアです。


主な特徴


  • 計測データ管理を行えるデータベース(DataFinder)
  • TDMS形式であれば、メタデータで検索可能
  • 使用する計測データだけをまとめたデータセットを保存/管理可能
  • Python言語によるスクリプト処理
  • Python言語、および、ライブラリを組み込んだ解析を追加可能
  • 多彩なグラフ表示
  • テーブル表示とグラフ表示を併存可能
  • 動画再生(.avi, .mp4)が可能
  • レポート生成

連続リバウンドジャンプ


RJ指数は図子らの研究[1]で提案された指数で,

『ドロップジャンプでは,踏切中の平均力や平均パワーが同じであっても,技術と体力の両面を反映した跳躍高は異なる場合がある.また一方では,跳躍高が同じであっても,踏切前半のブレーキ動作や緩衝動作,あるいは伸張から短縮への切り換え動作などの優劣によって,踏切時間はかなり異なる場合がある.そこで本研究では跳躍時間から求められる跳躍高と踏切時間を用いて,ドロップジャンプの遂行能力を評価する指標...』

という観点から導入された指数ですが,この指標の持つ物理的意味は必ずしも明確ではありません.そこで,ここでは質点バネモデルを考え,まずRJ指数の物理的意味を考えていきます.


RJ指数の定義


RJ指数の算出式を次に示します.



ここでhは跳躍高で,Tcは接地時間です.跳躍高hは空中期の時間から算出します.

質点・バネモデルの導入

全力で連続リバウンドジャンプをしている際に,身体全体が質点と線形な弾性体から構成されていると仮定します.
この仮定は,粘性や弾性の非線形性などは考慮しておらず精緻さには欠けますが,「マットスイッチによるRJ指数の測定」で述べた「共振」や「機械的なインピーダンス・マッチング」の考え方からも,身体全体の近似としては大きな間違いはないと思われます.また,高反発特性の高い選手が高いバネ特性を持っているというこれまでの過去の計測結果からも,このような近似は的外れではないと思われます.

そこで,以下の図


質点バネモデル


トランポリンと跳躍競技におけるインピーダンスマッチング


トランポリン競技では,身体をトランポリンのバネ特性にあわせるような力発揮を行い,「あたかも」同程度の硬さのバネとして振る舞うことでより高く跳躍することができます.

一方,陸上競技の短距離走や跳躍競技などでは床が硬いため,トランポリン競技などと比較すると身体を「あたかも」より硬いバネのように振る舞わせ,床面との間に高い反発力を生み出すことで,より高い競技能力を達成していると考えられています.他にもバスケットボールやサッカーなどにおける方向転換などでは,「短時間で力やパワーを発揮する能力」が必要とされ,ここでは「高反発特性」と形容することにします.

これは物理的には共振機械的インピーダンスマッチングと同じ原理で説明することができます.たとえば,スーパーボールが床面の硬さに見合った高い弾性特性をもっているために,高反発することと同じ原理です.すなわち,競技力を向上させるために,トランポリンや床などの「環境の硬さ(機械インピーダンス)」に応じて,「身体の硬さ」を同程度に「共振(マッチング)・整合」させる,最適な力学原理に自然と従うように,ヒトはトレーニングによって高い跳躍力を獲得していると言えます.

したがって,この「高反発特性」は機械的なインピーダンスマッチングという適応から,言い換えるなら「硬い床面という環境に適応して,身体が大きな反力を獲得する」という競技特性から必要とされている能力と言えます.

なお,冒頭「あたかも」と強調したのは,身体全体がそのような固有の弾性特性を有しているわけではなく,全身の制御を行っている結果,「あたかも」見かけ上そのような弾性特性を実現しているだけで,その特性は筋肉固有の物理的特性ではありません.ただし,特に大きな反力を必要とするような制御を実現するためには,トレーニング等によって獲得された高い筋骨格系の能力が不可欠です.


同じバネ特性による共振(機械インピーダンス整合)


連続リバウンドジャンプとRJ指数


トランポリンのようなバネよりもさらに硬い床面に対して,短時間で高反発するように力やパワーを発揮する「高反発特性」は,一般には連続リバウンドジャンプの計測によって調べられるRJ指数(リバウンドジャンプ・インデックス)で数値化できます.

連続リバウンドジャンプとは「できるだけ短い接地時間で高く跳び上がる」動作を連続して行う動作です.国立スポーツ科学センター(JISS)で行われている標準的な計測では,5回連続してジャンプを繰り返します.

陸上の跳躍競技などの高反発特性を有する選手の連続リバウンドジャンプでは,一般に「跳躍高が高く」,「接地時間が短い」傾向が顕著です.そこで,この「跳躍高」と「接地時間」の比であるRJ指数を計算することで,被験者の下肢や体幹の「短時間で発揮するパワー発揮能力」(高反発特性)を調べることができ,国内では普及した測定方法と指標となっています.幸い,国立スポーツ科学センター(JISS)でも,エリートアスリートの体力測定の測定項目として公開されていますので,一流選手のデータと比較することも可能です(参考資料:フィットネスチェックハンドブック―体力測定に基づいたアスリートへの科学的支援―,ハイパフォーマンスセンター:フィットネスチェックマニュアル).

そこで,次にマットスイッチを使用した,パワー発揮能力の評価方法について具体的にご説明します.


連続リバウンドジャンプ


ここでは,国立スポーツ科学センターの計測方法をご紹介します(ハイパフォーマンスセンター:フィットネスチェックマニュアル).


ウォーミングアップ